第三次火星探査隊は帰還船の事故で火星に立ち往生、地球に帰るには6000km離れた北極にある全滅した第一次火星探査隊が残した帰還船を使うしかなかった。未知の土地を遠距離移動の装備もなく踏破できるのか?
という感じの話で、火星の大自然(?)が魅力たっぷり、かつ、恐ろしい脅威として描かれている。生物の化石が発見されたりするのは作者の願望だったりするのかな。
その他、ポイントとして自然の驚異だけでなく、人的な脅威も描かれている。第三次火星探査隊は6名、うち、帰還船の事故で1名死亡。第一次火星探査隊の帰還船は乗員2名。生き残った5人は疑心暗鬼になりながらも、北極へ向かうために協力するが、事故で一人減り、二人減りと…
と、サスペンス的な要素まで含まれていました。
なかなか、面白かったが、気になるのは、話の合間に頻繁に、それぞれのメンバーの過去の半生がはさまれるんですな。話のテンポとして、少しくらいならいいのだが、序盤は結構頻繁に過去に切り替わるものでちょっと読みにくい感じ…これがなければ、もっとスピーディな感じだったのにねぇ。